旅先でのアバンチュール(観覧注意)

またまた夕立がすごいことになってきました。クアラルンプールに来てから毎日雨が続いています。何気にこれがスコールってやつなんでしょうか。まぁ、涼しくて気持ちいいのですが。

 

今日は長々と書きなぐっていくので気をつけて下さい。長いです。

 

 

何を隠そう。(オグのブログから引用)今日は予定していた予定がなくなってしまったので、暇人の暇のつぶし方をこれから書きなぐっていきます。

 

予定をあまり入れたくない性分の僕ですが、人に会うってなると相手の予定に合わせないといけないので、予定が入ってしまうのはそれはいいんだけど、キャンセルか、、、

そんなこと考えながら暇なら文字を沢山書きたいと思いたち今に至る。日本語にでも飢えているんでしょうか。

 

 

 

今日もいつものように朝が来た。ここはACなしのドミトリールームいわゆるルームシェアってやつだ。トイレもシャワーも共同だ。

 

もちろんシャワーのお湯は出ない。むしろ5月のマレーシアにはお湯なんていらない。シャワーでも暑いくらいだ。一部屋6人収容で二段ベットが不規則に置いてある。規則性は全くなく、不規則なのだ。どうしてこのように設置したのかツッコミたいくらいだ。

 

屋上には夜な夜なみんなで集まり、草を吸いながら音楽に身を委ねる。ジョニーデップ風のフランス人jhonがウクレレを弾いて、スーダン人のboshはスーダンの果物は本当にでかいと言ってカホンを叩き、ジャマイカ人のgiyはボブマリーのような風貌で、頭を洗ったのはいつかわからないと言ってギターを掻き鳴らす。それだけでなぜか絵になる。この空間を共有しているだけで楽しい。

 

旅人が集まる宿は大抵こんな感じになるだろう。見てるだけでお腹いっぱいだ。

 

 

そんなこんなで僕は今、マレーシアのクアラルンプールに来ている。一言で言うと都会だ。新宿にいるような感覚に今はなっている。

 

最初は東京みたいだなと思っていたけど、この間クアラルンプールを探索していると新宿に近いものを感じた。電車の路線や中心から離れた時の落ち着きよう。僕には新宿に感じた。都会の雑踏と煌びやかなネオンサイン。新宿だ。

 

いつものようにいつものところでご飯を食べる。頼むものはいつも焼き飯。6/MR。日本人ってだけで顔も一回で覚えてもらえる。安心安全のおっちゃんに任せておけば、うまい焼き飯を食べられるのが、僕の唯一の通い飯。おれの舌にあっている。

 

他は高くて手が出せない。欲に打ち勝つには欲をぶつけるしかないと思う。しかし、どの欲も自分が自分がと唯我独尊。困ったものだ。

 

今回はその一つの欲について語っていこうと思う。

 

 

 

 

話は脱線するが、旅先でのアバンチュールの話し。

 

旅先で初めて発した「I love you」について。

 

 

 

旅に出る時大量に買い込んだスキンたち。こいつを使うときがついに来たかと思った夜。

 

僕は浜辺で一人、月灯りを頼りに座るのに最適な場所を探していた。独り黄昏れるためだ。

 

心地いい浜風は地元の風とは違い、僕を優しく包み込む。ちょうど良さそうなところを見つけてしゃがみ込む。すると後ろから話しかけられた。そのときに話しかけてきたのがエバだ。彼女はドミトリーで同室の一人。

 

突然でびっくりして気の利いた返しができなかったが、僕の隣に座ってもいい?って聞いてくる。僕はそれに答える。手には2本のビール瓶が握られていた。

 

僕を追いかけて付いて来たらしいのだ。ストレートな感情表現に僕はなんて言っていいか分からずに、ただ笑って誤魔化していた。彼女は友達と旅をしているらしく、これから北に向かうらしい。僕はちょうど彼女たちが通ってきたところを経由して南に降ろうと思っていたので、情報を少し分けてもらった。

 

若干20歳の彼女の夢は、医者になってたくさんの命を救いたいと話していた。それは、世界各国。「自分を必要としている所ならどこでも行くわ」って話していた。

 

彼女の笑顔は輝いて見えた。素敵な夢だ。

 

「あなたの夢は何」って聞かれた時、すぐには答えが見つからなかった。だけど、これだけは言える。「僕は、幸せになりたい。そうすれば僕と関わった人も幸せになるでしょ?」って言ったら欲張りだって突っ込まれた。

 

 

夢ってなんだろうな。。。

 

 

たわいのない話が続き、ビールを飲み終えたので今度は僕が買い出しに出た。戻ってくると、遠くでも聞こえるくらいに大音量で音楽を聴いている。「音量でかすぎるよ」ってツッコミ入れたら、「見つけやすかったでしょ」って帰ってきた。

 

可愛らしいジョークをいとも簡単に使っている彼女が可愛く見えた。僕の拙い英語に熱心に耳を傾けてくれ、僕にわかりやすいようにゆっくりと簡単な英語を話してくれた。どんどん距離が近くなってるのを僕は感じていた。

 

乱れていた彼女の髪を僕はアレンジしてあげた。さっき買い出しに行った時に、コームと黒ゴムを取りに戻って持ってきていたのだ。ドミトリーで最初会った時にアレンジしていたのを思い出して、アレンジしてあげた。日本ではこれが流行っているよって言いながら。

 

彼女は喜んで僕にハグをしてくる。そして頬にキス。

 

海を眺めながら僕の手を握ったまま彼女は、僕を覗き込んで笑っている。僕はこんな時間がいつまでも続けばいいのになと思いながら、彼女の笑顔を眺めていた。

 

ふと、彼女は僕の肩に寄りかかりながら、「お願いを聞いてくれる?」って言ってきた。

 

僕が「ん?何?」って振り返ると、

 

僕の口に指を触れて、自分の口元に持っていった。

 

二人ははにかんで唇を近づけた。昔からの恋人同士かのように、何度も、何度も唇を重ねた。

 

僕の気持ちは最高潮に達した。この先を想像し抱きしめる。ハニカミながら彼女は「もう遅いから帰るよ」って言ってきた。

 

盛り上がった僕を横目に、彼女は身支度を整える。僕たちは恋人のように手を握りゲストハウスに向かった。ゲストハウスまであと少しのところで、彼女は僕の手を解きゲストハウスに向かって走り始めた。

 

道の向こうで彼女は僕に向かって「I love you」って聞こえるか微妙な声量で言ってきた。またしても、走り出す彼女。

 

道を曲がり彼女の背中が見えなくなった、無邪気な彼女。

 

ゲストハウスに戻ると、部屋の電気は真っ暗だった。彼女は先にベットに入っているみたいだ。

 

僕にも睡魔が襲ってきてすぐに眠りについた。

 

朝起きると、彼女たちはいなくなっていた。朝早くのバスで向かうと昨日言っていた。はっとした僕の喪失感。

 

まさかの僕はお昼過ぎまで寝てしまっていたのだ。

 

 

 

僕は天井を見つめながら彼女の背中を追い「I love you」と呟いた。

 

 

 

 

 

 

旅先では何かあると予想してきたけど、文にするとこれほど恥ずかしいことはないな。

 

旅人なら一回はあるであろうアバンチュールを出していっていいのかわからないけど、これも旅の醍醐味なのではないのでしょうか。

 

出会い、別れ、また出会い、別れる。

 

たくさんの出会いに感謝し、そして別れに一喜一憂していきたいと思う。

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    とうこ (月曜日, 02 5月 2016 09:56)

    わーいっきに読んじゃいました。小説のよう!ときめく。

  • #2

    ryu (月曜日, 02 5月 2016 10:45)

    とーこさん。

    とーこさんもたくさんあるでしょ?笑
    喜んでもらえて光栄です。旅人ならあるあるです。