おっちゃんの背中

目が覚めたら14:00を回っていた。かなり寝てしまっていたらしい。インドのゲストハウスは大体24hourと言ってチェックインした時間がチェックアアウトの時間でお得な制度によって僕は昼まで寝てしまった。

 

この何もなさそうな街を探検しようとゲストハウスを出た。地図アプリにないところに道があり頭の中で地図を構築していく。おっきい通りに出ると商店がたくさん出ていた。チャイやサモサ、プラタなどの食べも物に飲み物。日用雑貨やアクセサリー屋さん。

 

中華鍋をぶん回しているおっちゃんのを見ていたらお前も食ってみるか?っと言われた。お腹も減っていたので、お願いすることにした。キャベツしか炒めてなかったので野菜炒めかなと思いつつ50/Rを払った。そしたら特大サイズの焼き飯だった。僕では食べきれないくらいの量で、推定2人前以上はあるんじゃないかと思うくらいのボリューム。最後残しちゃったけどうまかった。徐々に残る辛さが癖になり美味しかった。

 

お腹も満たし探索も終わりゲストハウスに戻った。本当ちっさい街なのに電車のジャンクションになってたくさんの人が行き交っている。学校終わりの子供達が握手を求めてきて、みんなと握手した。ひょっとしたら初めて見る外国人に僕はなったかもしれない。人懐っこいのはインド特有だろう。

 

18:00くらいに駅で電車を待つ。これから行くのはパッドチェリーと言う街。ネーミングに惹かれて行ってみることにした。

 

ここからパッドチェリーまで3駅くらいの鈍行で電車の窓から日が落ちていくのをボーッと見ていた。インドの夕日は本当に綺麗。そしたら綺麗な品格があるおっちゃんが話しかけてきた。

 

綺麗だろ?君の街でもこう言う景色を見ることはできるかい?しっかりと僕に聞き取れる英語でおっちゃんは話しかけてくれた。僕は少しの自己紹介と先ほどの聞かれたことに答えた。

 

これほど大きい空はなかなか見れないと言い、僕はこの景色が好きだと答える。おっちゃんもこの景色が好きなんだと言いながら、家族の話をしてくれた。息子さん3人はみんな銀行員や公務員になり娘さんも嫁いで行ったらしい。立派になった息子さんたちが自慢らしい。お茶目な笑顔をしたおっちゃんは照れながら僕に話してくれた。

 

パッドチェリの一つ手前でおっちゃんは降りて行った。少しだけだが話せてよかったよ。よい旅を。そう言っておっちゃんは駅のホームに消えていった。

 

おっちゃんの背は低いが背中は大きく感じた。