気づいたら駅の端っこの方で寝ていた。外は雨が降っている。降り注ぐ雨が屋根にあたり僕に降りかかってきている。僕の右半身はビチャビチャに濡れていた。
僕は、トルチからバンガロールまで抜けてそこで電車待ち八時間近くし、バンガロールからムンバイまで一気に抜けることを電車でしていた。トルチから夜20:30頃の電車に乗り、だいたい九時間近くでバンガロールについた。この時僕は前日にギリギリまで寝ていたために一睡もすることなく早朝バンガロールについて、ご飯を食べてからiPhoneを充電し少し仮眠をとることにした。
膝を叩かれて起きた。なにやらインド人が充電したいらしい。100%になっていた僕のiPhoneの充電器を外し、コンセントを明け渡した。
インド人はたとえ電車で寝ていても平気で起こしてくる。そんなインド文化に最初はイラッときていたが慣れてくるとなんでもない。自分が自分がの自己中心的なインド人は何も気にしないでそのあと平気で寝ている。
自己中心的だと思われる行為も、少しの譲り合いの精神でうまく調和がとれているのがインドなのかもしれない。
二時間ほど仮眠をとることができた。あとの数時間をどうするか、、電車の時間はpm4:30となっており一応バスの時間も調べるためにバスターミナルに行くことにした。
バスターミナルは1,2,3とありどこも僕をたらい回しにした後、違うバスターミナルに行けと言われる始末。時間はたくさんあったのでとりあえず行ってみることに。
ぎゅうぎゅうのローカルバスに揺られること30分くらい。長距離バスのターミナルに着いたみたいだ。そこでムンバイまでの値段を聞くと1800/Rと日本円で2800円くらい。普通だ。安くもないし、僕にしたら高い。一瞬の迷いもなく電車のターミナルに戻ることに。
ムンバイからはたくさんのバスが出てました。だいたいの相場はバンガロールからムンバイまで安くて1100/Rくらいで行けるらしいです。僕はブッキングなしだったのでふっかけられました。
あと少しで電車は出発する。プラタを食べて腹ごしらえし電車に乗った。ほとんど始発に近かったために席はガラガラ。当然僕は当日券で100/Rのジェネラルだ。なんといっても安いしごちゃごちゃしている。そんなThe inndiaが僕は好きなのだ。
電車はどんどんとスピードを上げていく。
深夜2:00ぐらいを過ぎたあたりで眠気が急に襲ってきた。この時はまだ自分に起こっていた体の異変に気付くことなくうとうとしていた。
電車に乗ってムンバイまで半分も来ていないところで、僕はiPhoneで風景の写真を撮りながら近くにいたインド人と仲良くなり、この車両のインド人とコミュニケーションを取っていた。規模は小さくても駅に入ると物売りの人が入ってくる。みんなでビリヤニやジュースを買ってご飯を食べていた。
窓際の一人席に座っていた僕は、たくさんのインド人から話しかけられるしご飯も少しもらっていた。多分そのときだろう。食べていて少しの味の変化にも気づかずに睡眠薬入りのビリヤニをぱくついてしまった。二口しか食べてないのに、なんという威力。
いつ寝ていたのかも、何時間寝ていたのかもわからぬままにただ僕は知らない駅の端っこで寝ていたのだ。
ただ、嫌なインド人がいるよと思って電車に乗っていたのだ。ヒンドゥーやタミルの言葉は僕は理解できない。それを知っていると僕を笑ってくるインド人がたまにいるのだ。
そのインド人グループが近くにいたのだ。しかも家族でだ。こいつらが犯人だと決めつけるのもなんだが、僕の今の憤りはこいつらにぶつけてやろうと思う。心の中でね。笑
そうやって僕は、ポケットに入れていたiPhoneとイヤホン。US400$。なぜか歯ブラシと石鹸が入ってあった袋。ペンやマジックが入った袋。が盗まれて盗まれていた。
カメラや、パソコン、ザック、サブバックは僕の足元に転がっていた。パスポートもあったことだしそれが唯一の救いであろう。
起き上がったは僕はただただ、何が起こったか分からぬまま呆然と雨に打たれていた。ことが整理できたのは、また電車に乗り一人寂しく電車から流れる風景を見送り昨日を振り返っていたときだろう。
iPhoneはムンバイについてソッコーで5s買いました。ユーズドで状態も悪いですが一万5000円でした。今の僕には大打撃です。
インドに限らずに悪い奴がいるもんです。インド人は本当に良いやつ多いのに。
ムンバイ着いてから、携帯ショップ回ったり、宿探したり本当いろんなことあったんですよ。なんて濃い1日なんだ。本当に濃かった。
携帯ショップのみんなは僕が落胆しているのをカバーしてくれる優しさでチャイやご飯屋さんに連れてってくれて奢ってくれるし、バックアップが復元するまでWi-Fi使わせてくれるし。
どこの宿も外人お断りって言われて、疲れ果てた時にまた寄ってみると、いろいろ調べてくれて、オートリキシャで70/Rくらいのところに連れてってくれて、リキシャ代奢ってくれたし。
宿のおっちゃんは事情を把握すると、お金はいらないって言ってくれるし、僕をここまで落としたのもインド人ですが、救ってくれたのもまたインド人でした。
いろんなことがあったな、、
なんて思いながら外の騒音を聞きながら書きました。
これもまた旅の醍醐味であろう。
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