第4章 体力の限界

4章 

 

体力の限界

 

とりあえずラスベガス方面へと走り出し自転車を漕ぐ。昨日の筋肉痛が肩と太ももに残っている。そして何より一番痛いのはお尻。1日ずっと自転車を漕ぐとこんなにも体のあちこちが痛くなるとは思わず、自転車を漕ぐって大変なんやと改めて思い知らされた。

 

街の中を走ってはまた荒野に出て、そしてまた街の中に入っては荒野に出てを繰り返す。途中の街はよくある田舎の雰囲気で、ゆっくりと時間が流れているのを肌で感じる。懐かしい匂いだ。

 

とにかくラスベガスへと念頭におき道を走っていると、ルート66を走っていたことに気づく。なんとなく走っていた道はルート66だったらしい。自分のテンションがいきなり上がった。そこからは標識に出てくるルート66の文字を見るたびに顔がほころびテンションあげて走ることができた。

 

しかし、進んでいく中で坂のアップダウンに奔走され自転車が前に進まない。目の前にある坂を上っては下り。上っては下り。しまいには、道の先にかなり長いであろう坂が見える。見たくはないが、どんどんと大きくなる坂を見ずにはいられない。勢いをつけて一気に上ろうとするけどすぐにペダルは回らなくなった。

 

自転車から降りて自転車を手で押す。重い自転車は思うように進まなかったがやっとの思いで坂を上がった。ようやくの下り坂を下りそしてカーブの連続。持ってきた水をガブガブ飲み干す。

 

坂の連続が本当にきつく水分をかなり摂取していたけど、暑さに体力を奪われ、坂で足がやられて満身創痍で自転車を漕いでいたけど、目の前がクラクラする。

 

頑張って自転車を漕いだけど、道に迷い行き先がわからなくなったので、迷い込んだ工場の端でテントを張ってソッコー寝た。

 

疲れて過ぎてパワーが出ない。そして足が異様に重い。体がしんどい。疲労困憊で僕はすぐに眠っていたようだ。